「二次障害にさせない社会つくり」をビジョンとし、療育施設4教室を直営するほかFCを8教室展開している。「ICT×療育」でイノベーションを起こすべく、「療育用ICT教材の開発」および「療育用ロボットアプリケーションの開発」も行っている。
2019年1月〜
2歳〜18歳
教室数が増えるにつれ、教室ごとに先生のレベルや療育内容に差が生まれてきていることが課題になっていました。療育プログラムの内容は先生のレベルに大きく左右されます。先生の能力に依存せずに、質を担保する仕組みが必要だと感じていました。
また療育ならではの課題ではありますが、集団での活動が苦手な子どもたちに適した教材もなかなかなく、なにかよいものがないかと探していました。そんななか、きっつの存在を知りました。もともとは幼稚園や保育園向けに開発された教材ですが、療育にも適していると感じましたし、きっつのカリキュラムを導入することで先生のレベル向上にもつながると思いました。
障害の有無に関わらず、子どもたちの将来にはICTを使いこなす力が必要不可欠です。
きっつは仲間と一緒に楽しみながらICTに触れることができる教材なので、ICTに親しむだけではなく、集団活動のなかでしか得られない力も育むことができると感じました。また新しいことに挑戦することで、先生自身もいろいろなことを学び、成長するきっかけになるのではないかと思いました。
マニュアル類もしっかりと用意されていますが、決して「こうしなくてはならない」ということはなく、先生の工夫次第で自由に活動の幅を広げることができるというのも魅力でした。子ども一人ひとりの課題に適したカリキュラムを作成することができるので、先生が主体的に取り組みやすい教材だと感じました。
毎日の活動のなかに取り入れています。
施設の利用時間は子どもによって違いますが、全員が揃う時間に1時間程度きっつを実施しています。以前は5分から10分しか集中が続かない子もいましたが、今では全員が1時間しっかり集中できるようになりました。
いろいろなアプリに取り組むなかで、それまで塗り絵ができなかった子が色の違いを認識し、素敵な作品を作れるようになったという事例がありました。それ以来、学校にでもお絵かきができるよう、ペンセットを持参しているようです。思わぬ才能が開花したり、落ち着いてものごとに取り組む姿が見られるようになったりしています。
その他にも、きっつの活動を通して子ども同士で協力する時間が増え、お友達の気持ちを尊重したり、もっと知りたい・仲良くなりたいという気持ちが芽生えたり、ものの貸し借りができるようになったりなど、子ども同士のコミュニケーションが活発になったと感じています。
療育が必要な子どもは苦手なことが多く、園や学校では注意されることも多いと思います。そうした中でこどもたちは「できないからやらない」という選択をしてしまいがちなのですが、きっつでは先生が子どもたちの良い部分を発見して、どんどん褒めてくれます。結果ではなく頑張っている過程を褒めてもらったり、最後までやりとげたという達成感を感じたりする体験を重ねることで、「何事もチャレンジしてみよう」という心のバネが育まれているように感じます。